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松林 政仁; 片桐 政樹
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.389 - 393, 2004/08
被引用回数:2 パーセンタイル:18.1(Instruments & Instrumentation)1000フレーム/秒を超える撮像を可能とする高速度撮像中性子ラジオグラフィがJRR-3M中性子ラジオグラフィで可能となっている。J-PARCの核破砕中性子源ではJRR-3Mよりも高強度の中性子ビームが実験装置に供給されるものと期待される。この核破砕中性子ビームを用いてより時間分解能に優れた撮像系あるいは高計数率の中性子シンチレーション検出器を可能とするためには、蛍光寿命の短いシンチレータの開発が不可欠である。ZnS系のシンチレータではキラー物質の添加が発光強度を低下させる一方で、蛍光寿命を短縮する可能性を秘めている。キラー物質としてニッケルを用いたZnS(Ag)蛍光体について、中性子照射による蛍光寿命測定,アルファ線照射による発光スペクトル測定及び光透過率の測定を行い、中性子シンチレーション検出器用のシンチレータとして優れた特性を有していることを確認した。
松林 政仁; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*
Nondestructive Testing and Evaluation, 16(2-6), p.267 - 275, 2001/01
JRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置は1991年以来熱水力、農学、医学、考古学等における研究領域で利用されてきた。報装置の有する高性能は毎秒30フレームの実時間撮像を実用的なものとしさらに、高速度カメラの利用により毎秒1,000フレームを超える撮像の可能性を実験上示唆した。実験の結果を受けて蛍光コンバータ、イメージインテンシファイア(II)及び高速度デジタルカメラを組み合わせた高速度中性子ラジオグラフィシステムの開発を行い、フルフレーム撮影時で毎秒4,500フレームの撮影が可能となった。システムの時間分解能向上にあたってはIIの光電面及び蛍光面材料の最適化のみならず蛍光コンバータの残光特性改善が重要であることからNiをキラー物質として微量添加したLiF:ZnS(Ag,Ni)コンバータを試作し紫外線励起による測定を行った。その結果、Niの微量添加により発光強度の低下は見られるものの残光特性の改善が確認された。
松林 政仁; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*
Proceedings of 6th World Conference on Neutron Radiography (WCNR6), p.261 - 268, 1999/00
JRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置は1991年以来これまで、熱水力、農学、医学、考古学等における研究領域で利用されてきた。本装置の有する高性能は毎秒30フレームの実時間撮像を実用的なものとしただけでなく、高速度カメラの利用により毎秒1,000フレームを超える撮像の可能性を実験上示唆した。実験の結果を受けて蛍光コンバータ、イメージインテンシファイア(II)及び高速度デジタルカメラを組み合わせた高速度中性子ラジオグラフィシステムの開発を行い、フルフレーム撮影時で毎秒4,500フレームの撮影が可能となった。システムの時間分解能向上にあたってはIIの光電面及び蛍光面材料の最適化のみならず蛍光コンバータの残光特性改善が重要であることからNiをキラー物質として微量添加したLiFiZnS(Ag,Ni)コンバータを試作し紫外線励起による測定を行った。その結果、Niの微量添加により発光強度の低下は見られるものの残光特性の改善が確認された。